赤十字無線救護奉仕団近畿ブロック連絡協議会研修会結果

○ 研修会開催の目的

  赤十字無線救護奉仕団員として、赤十字をより一層理解するとともに、活動の意義を再認識し、今後の活動の発展充実と組織の強化を図ることを目的とする。 

○ 開催の日時

  平成10年11月14日 (土)午後2時から

   同  年11月15日 (日)午後1時まで              

○ 場 所

  日赤滋賀りっとう山荘

  滋賀県栗太郡栗東町大字観音寺字平谷459−20

  TEL 0775−58−3777             

○ 出席者                             

  赤十字無線救護奉仕団近畿ブロック連絡協議会加入の各府県支部奉仕団委員長が推撰する団員、支部職員35名

○ 報告

 検討会[進行:山田(和歌山)]

 フリートーク「これまでの救護活動の反省と今後の取り組みについて」

 

  (反省点抜粋)

 ・阪神・淡路大震災での活動

 ・初動について各府県間の連絡がとれていなかったのでは。

 ・災害発生の連絡、メンバーへの通報

 ・支部との連携がうまくできなかった。今後うまく調整できるようにしていきたい。

 ・自分達が被災するとは考えていなかった。

 ・支部に行けない、連絡がとれない状況にあった。阪神間の役員と連絡とれず。

 ・組織に居ることの難しさ。個人、団体として出ていくかは結論が出ていない。

 ・実際は1ヶ月後に組織とした活動ができた。無線奉仕団のみであったので、物資搬送、患者搬送等もあったので、違う奉仕のほうが多かった。防災ボランティア組織をつくっておかないと。

 ・危機管理意識をもっていないのが反省

 ・体制を組むために時間がかかった。

 ・自分達はほんとうのボランティアでなく、訓練要員にしかならないのでは。

 ・出動にさいしてのタイミングの失いで失敗した。迅速に現地へいって情報を入れた。

 ・震災時に早朝、7時20分までに隊員に連絡はとりあっていたが支部との連携が悪かった。

 ・奉仕団は危険なところへいって怪我したらこまる。運転業務として参加した。

 ・事故の問題は考えていなかった。お互いに割り切ってしまう時期がくるだろう。

 ・近県支部との連絡がとれていなかった。

 ・赤十字がボランティの組織をもっと活用できる体制を持ってほしい。

 ・災害時の活動について、災害救助法、会計面等も勉強していかないと。

 ・他のボランティアとして1週間いったが連絡調整の難しさ。

 ・地元での災害でどのくらい動けるか不安である。

 ・ボランティアにお金をいっさい出していない。現場へは衣食住はない。後方支援は非常に大切である。

 ・支部の体制がかわった。全員でやるようになった。

 ・ブロック内の協定の周知ができていない。またこれに基づいた訓練もない。

 ・防災ボランティアリーダーも活用ができていないのでは

 ・ブロック内支部担当の話し合いがうまくできていないでは。

 ・ボランティアがもっと支部へ出入りをして信頼関係をつけないと。

 ・集団の位置付けが大切。

 ・防災ボランティアはよく見えてこない。各セクションにボランティアがあるので、住みわけが難しい。

  各府県によって解釈が違う。

 ・共通認識ができていないのではないか。

 ・有給職員とボランティアについての隔たりはない。基本は赤十字の精神である。われわれは奉仕なのでさしていただくという基本理念である。

 ・有給職員(ペールスタッフ)の理念が問われている。

 ・各支部に得手不得手があるので、広域の中で共通性をもたすのは難しい。

 ・震災の傷から立ち直らなければならない時期にきている。ここらで新規一転してやろう。

 ・震災で実力どおり発揮できたところと、支部のことでできなかったところもある。

 ・支部とボランティアは両輪である。震災の傷から立ち直ることである。

 ・震災の材料を今後有効に活かしたい。

 

 (今後の取り組み)

 ・局長会の申し合わせ等で災害情報支援で無線奉仕団の出動を決めておくことができたら。

 ・奉仕団の活動範囲をブロックとして線引きを決めてほしい。現実はむずかしいのでは。

 ・ブロック内での出動の取り決めをブロック1つの奉仕団として。

 ・各支部が奉仕団をどのように活用するかが先決では

 ・支部と奉仕団は一体となって行動するため、奉仕団単独では動けない。

 ・ファックスの送信用紙に救護通信網を掲載しておいてほしい。

 

 (質問、報告等)

 ・アマチュア無線はどのように使われた。使われるべきか。

 ・業務は統括されるべき。アマチュア無線は技量による。周波数を1つ決めて移行したら。活用を部隊 で訓練しておかないと。震災時は資格のないひとが多くでる。

 ・レピーターを使って活用した。いつも使っている周波数を使えば運用できるのではないか。

 ・しばらくはアマ無線を使うしかない。パケット通信を災害用として導入している。

 ・インターネットが多く使われだしているが、パケットもやっていかなければならない。

 ・スキーパトロール隊のアマチュア無線運用で電監からクレームがついた。目的外使用のため。

 ・インターネットの運用について

  ・インターネットを活用についてドメインをとった。今年の訓練から中継をやりはじめた。

高知県の災害時に災害情報を支部へ送った。情報は現地到着後30分位で発信できるようになった。

  ・本社災害速報もホームページにのせている。rcv.or.jpのサブドメインをつけて組織化していけばどうか。

  ・災害対応にOCNの検討を。

 

○ 講演「各組織の連携について」

        日本赤十字社青少年課長 井 上 忠 男

・赤十字はいろんな人がかかわっている。無線奉仕団、救急法、学生、医師、先生等

・世界中1〜2億人(175カ国)が赤十字にかかわっている。

・世界最大の人道団体〜世界同じ基本で活動をしている。未来のこどもを育てる事業も必要かあらゆるセクションを繋ぐ可能性、いろんな組織との連携が必要である。

・赤十字はきわめて特別な団体=原則主義

  国際的なルールがある。国際条約=特別な団体の基

  国内法を設立=NGOとして運営

・海外ではステータス

・日本では行政の理解が薄いのでは。各省庁に働きかけている。

・世界の趨勢は、国家が国際条約を批准し国内法を整備して成立した唯一の団体に官公庁が協力してするようにようになっている。

・ジュネーブ条約に外務省がいま注目して勉強会をひらいて国際人道法の研究をしている。政府赤十字委員会の将来設置へ

・日本はジュネーブ条約追加議定書に批准していない。

・基本原則=みずからが活動しやすい指針

・奉仕の原則

・人道は主権に優先する団体。国境なき医師団(MSF)

・赤十字は主権を尊重する。

・誕生して135年、赤十字は大きくなり続けた。一般の団体との違いは主権を尊重するところである。

・しかし赤十字は万能ではない。

・赤十字は個人に善意を発露する場ではない。例えば難病の個人のこどもの支援はしない。

・赤十字は現場主義(臨機応変)を貫く団体である。

・一見原則主義と矛盾しそうにみえるが。人道の原則を共通して現場主義に

・赤十字活動は日本赤十字社のためにやっているのではない。人々のためにやっている。支部や本社や担当のためにやっているのではない。

・赤十字の評価は活動と人々との接点にある。災害時に安否調査を行ったが、外国人の調査のための名刺の身分証明証をだした。赤十字の活動にステータスを認めてやる。

・赤十字の活動するものは要員としてみなされる。職員、ボランティアの差はない。

 ・ボランティアの研修は大切である。ボランティアは職員以上の赤十字の見識が求められる。

  なぜか、最先端であり、人々に接する現場にいるからである。

 ・赤十字のもとで働くときは世界的な赤十字を代弁してやっているので、ボランティアと職員も同等のレベルが求められる。

 ・赤十字マークの使用を含めルールを守ってほしい。

 ・これから通信コミニケートが多くなってくる。通信は規制のある分野でやっていくことは難しくなってくるだろうが、情報は21世紀にますます活発になってくる。

 

 

○ 検討会

○ 本社井上課長 講演

 

ホームページに戻る

活動状況に戻る